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Betelgeuse's Diary

冬の竪穴住居ではロフトで眠れ。

縄文時代の生活を再現する実験考古学者・楠本政助氏。

鹿の角を石器で針に加工するには湿らせる必要があると気づく話釣り好きの小説家・開高健に鹿角の針とカラムシ繊維の糸でアイナメを釣らせた話など、今でもいくつか本で読んだエピソードを思い出せます。


冬の竪穴住居で、床は冷たいが中二階は温暖で乾燥しているという説を提唱し、温度を測定した人でもあります。

何かの機会で竪穴住居で過ごす事になったら(まずないだろうけど)凍えないための知識としてメモ。

縄文時代の再現施設で、竪穴住居の中二階説が採用されているそうです。
福島県文化財センター白河館 まほろんのホームページ
http://www.mahoron.fks.ed.jp/faq/faq4-2.htm [archive]

また、宮城県石巻市の楠本政助さんは、縄文時代の竪穴住居には中二階が作られていたのではないかという説を出しています。復元した竪穴住居(たてあなじゅうきょ)を使った実験では、炉におき火があれば、外の気温が-5度の時、床の近くは-3度ですが、中二階の部分の温度は13度あったようで、湿気もないことから、現代人でも快適に生活できるそうです。縄文時代のすべての家に中二階があったのかどうかについては、まだ分かっていませんが、興味深い説です。まほろんの野外展示で復元されている縄文時代の住居は、楠本さんの説を参考にして中二階を作っています。

(太字引用者)

屋根のまわりが暖かくなる構造の家の中で、わざわざ冷たい場所で寝る必要は無いですね。

体験学習などで、知識が無ければやってしまいそうですが……。


著作一覧
楠本 政助 - Webcat Plus
縄文生活の再現 楠本政助 著 筑摩書房 1988.7
縄文生活の再現 : 実験考古学入門 楠本政助 著 筑摩書房 1980.6
縄文人の知恵にいどむ 楠本政助 著 筑摩書房 1976.2
仙台湾における先史狩猟文化 楠本政助[著] 楠本政助 1973.5
石巻市田代島仁斗田貝塚 楠本政助著 出版者不明 1973.10


縄文生活の再現 (ちくま文庫)

繩文人の知恵にいどむ (ちくま少年図書館 31)

土器などの楠本コレクション。
WEB展覧会-WEB展覧会詳細 | 東北歴史博物館 TOHOKU HISTORY MUSEUM
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テーマ:歴史 - ジャンル:学問・文化・芸術



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