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Betelgeuse's Diary

「好適環境水」の作り方が公開されていた。(塩化カルシウム2水和塩、塩化カリウム、塩化ナトリウム)+サンゴ砂でのpH調整

海水魚と淡水魚が混泳できるとして、テレビなどでもたびたび取り上げられている好適環境水。
昨年2012年8月17日の特許取得により、その成分が公開されていました。



http://www.kake.ac.jp/patent/pdf/2010-166927.pdf
http://www.kake.ac.jp/patent/pdf/4665258.pdf


http://patent.astamuse.com/ja/granted/JP/No/5062550/%E8%A9%B3%E7%B4%B0
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そしてカルシウム及びカリウムのみをそれぞれ0.1002(g/l)、0.09419(g/l)添加しただけでは比重が1.004に満たないため、ナトリウムを1.004となるまで添加する。

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塩化カルシウム2水和塩と塩化カリウムを規定値、あとは比重を見ながら塩化ナトリウム追加、ということでしょうか。

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発明を実施するための最良の形態
0027
河川の水、地下水、あるいは、水道水に、塩化ナトリウムを7.0587(g/l)、塩化カルシウム2水和塩を0.3641(g/l)、塩化カリウムを0.18125(g/l)、となるように溶解させ人工飼育水を作成する。この時、人工飼育水は略1.004の比重となっている。
特にトラフグを飼育するための人工飼育水では、更に塩類の濃度を下げても実施でき、溶解させる塩化ナトリウムを1.781(g/l)、同塩化カルシウム2水和塩を0.092(g/l)、塩化カリウムを0.045(g/l)として実施できる。

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「略」1.004は「約」の誤記でしょうか?

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0036
これらの結果から、人工飼育水に添加する成分は、上記6元素4試薬より減少させることができないものと考えたが、先に行った4元素3試薬による実験、即ち、
塩化ナトリウムを 7.0587(g/l)
塩化カルシウム2水和塩を 0.3641(g/l)
塩化カリウムを 0.18125(g/l)
添加した人工飼育水(以後、3試薬による人工飼育水という。)での飼育が、当初良好であり2週目以降に悪化し3週間に斃死した状況であり、塩化ナトリウム及び硫酸マグネシウムを全く加えない人工飼育水による飼育して直ぐに斃死してしまった結果とは異なっていることに着目し、3週間飼育した後の3試薬による人工飼育水を詳しく調べてみたところ、飼育前には6.45であったpHが、3週間後のマダイ斃死時には4.8にまで減少していた。
これを受け、マダイが生存できるpHを実験した結果、pH5.0乃至pH8.4程度であることが判明し、先の3試薬による人工飼育水を用いた実験を再び行った。その際に、使用した濾過装置に用いた棒状セラミックスに加え、小豆台の天然サンゴ砂も加えて濾過装置とし、サンゴの主成分である炭酸カルシウムが徐々に人工飼育水中に溶け出してpH調節が可能な状態(pH調整剤としての働きを行う状態)で飼育実験を行った。被検体は、体長15(cm)のマダイ2(尾)と、体長10(cm)のヒラメ10(尾)をそれぞれ別水槽に収容した。
その結果、マダイ、ヒラメ共に2ヶ月以上の長期に亙り斃死等の発生もなく順調に飼育でき、約2ヶ月間でマダイの体長が25(cm)、ヒラメの体長が15(cm)となり良好な発育が見られた。

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サンゴ砂をろ過材に入れる必要があったそうです。
貝殻やサンゴなどpH調整のための炭酸カルシウム源は、人工飼育水本体とは別に考慮しなければならないということですね。


海や川で捕まえた生物の保管・運搬・飼育に、選択肢がひとつ出来ました。


特許 WO2009153954A1 - 人工飼育水及び人工飼育水生成物質 - Google 特許検索
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