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Betelgeuse's Diary

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「黄身返し卵」「逆転玉子」。外側が黄身のゆで卵を作る話【1999~】

昔は有精卵に穴を開け、白身の水分を移動させ、と手間がかかり、秘伝とされていた黄身返し卵。
現在では、生卵の段階でのシェイクのしかたと茹で方が進歩し、普通に作れるものとなりました。

現在は、八田一氏の2009年版、粘着テープで固定した卵をストッキングでぶんぶん駒にし、回すたびに懐中電灯で確認して膜が破れたら温度を確認しながら茹でる方法がもっとも簡易なもののようです。→詳細

2014年には専用器具「The Golden Goose」が発売されています。


以下はその歴史について、Webで確認できる範囲の知識となります。

1785年

江戸時代の文献については以下。

黄身返し玉子 Kimigaeshi the Reversed Boiled Egg - 不可能物体ぎゃらりぃ(Gallerie Impossible)
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そもそも元ネタというのは、『万宝料理秘密箱』通称『玉子百珍』(天宝五年 1785)にあります。
『万宝料理秘密箱』に「黄味返し卵の仕方」として載っているもので
その作り方は、

「地たまごの新しきを針にて頭の方へ、一寸ばかり穴をあけ、さてよく糠味噌へ三日ほど漬けおきて取り出だしてよく水にて洗い、煮貫にすれば中の黄味が外へなり、白味が中へ入る。是を黄味返しといふ」

とあります。

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上記サイトではこれ以降伝えられるさまざまな伝承のあと、特許についても記されていました。
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現代的な作り方では、各種の攪拌方法や加熱方法を組み合わせて可能になるようです。現在3件の特許が申請されています。
(1)特許公開2007-044020 自動黄身返し機
(2)特許公開2004-057186 鶏卵の自然黄身返しゆで卵の製法、
(3)特許公開平10-146171 黄身返し卵の製造方法および装置

他にも遠心分離機を使う方法などが知られております。

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1999年

京都女子大学家政学部食物栄養学研究室、八田一教授のもとで、中本綾美氏が卒業研究として黄身返し卵を再現されています。
元気にやせる研究所 代表者プロフィール
↓↓↓

京都女子大学在学中に、世界的な卵研究の権威である八田一教授の元で卒業研究を行い、それまで江戸時代から復元できなかった、「黄身返し卵」(黄身と白身が逆転したゆで卵)の調理科学を解明し、卒業論文が学会、国内のTV(NHK「ためしてがってん」、「伊藤家の食卓」など)でも話題になる。

江戸時代の料理書「万宝料理玉手箱」を元に黄身返し卵の再現、受精卵と未受精卵の成分(タンパク質の組成)変化を研究。

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毎日新聞の1999年5月25日に掲載された、と書かれています。




2000年

2000年8月13日放送の日本テレビ「所さんの目がテン!」で、有精卵に穴を開け鉄瓶で茹でて成功とあります。

栄養満点!強い たまご - 必見!目がテン!ライブラリー

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ところが、江戸時代の製造方法に従ってもうまく出来ないのです。今回魚住アナウンサーも慎重に挑戦しましたが、やはり失敗しました。

 長年の失敗には実はある落とし穴が有ったのです。江戸時代と同じ卵を使うことだったんです。黄身と白身が逆転するという事は、黄身と白身の量が逆転している卵が必要です。という事は、胚が成長するにしたがって白身の水分や栄養を吸って黄身が大きくなり、黄身と白身の分量の逆転する卵、有精卵を使う事が成功の秘訣だったのです。早速有精卵を探す魚住アナ、そして古文書にある通り、針で穴をあけて鉄瓶でゆでます。すると…みごと幻の黄身返し卵が誕生したのです。

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2001年

2001年1月10日発売の書籍、続続 伊東家の食卓裏ワザ大全集21世紀版に、クリップで穴を開ける方法として収録されているそうです。テレビでの放送日は検索では確認できませんでした。


2001年8月26日の日清食品(株)・「科学食育セミナー:親子で楽しむサイエンス・クッキング」、レギュラー講師:八田一氏(京都女子大学 家政学部教授)でテーマとなっています。
http://homepage3.nifty.com/takakis2/sc-kaisai.htm

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テーマ
「江戸時代の幻の黄身返したまご再現!」

内容
・有精卵を使って(振り回し式)
・サブメニューは、無精卵を使って、温泉たまごとマーブルエッグ

サイエンス ポイント
・ヒヨコになる有精卵を、シャカシャカ振って卵黄膜を破る。
・有精卵を3~4日温めるとヒヨコになる準備として、卵白の水分が卵黄へ移り、卵黄の水様化と卵白の濃厚化が起きる。卵黄膜は弱くなり、ゆすると破れ、黄身が広がりカラの中で黄身返し状態になる。

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2002年

2001年8月26日「科学食育セミナー:親子で楽しむサイエンス・クッキング」で再びテーマとなっています。
http://homepage3.nifty.com/takakis2/sc-kaisai.htm
↓↓↓

テーマ
「黄身返したまご2種:有精卵で VS 無精卵で」

内容
・有精卵を使って(振り回し式)
・無精卵を使って(ゼムピン穴あけ式)

サイエンス ポイント
・有精卵(振り回し式)は、2001年8月分を参照。
・卵のカラに開けた穴から、伸ばしたクリップを入れて、卵黄膜を破る。
・普通の卵は無精卵で、有精卵のように卵黄膜が弱くならない。そこで、卵殻に穴をあけ、伸ばしたクリップを入れ
て卵黄膜を破ると、水様性卵白と混ざり、濃厚卵白を残すとカラの中が黄身返し状態になる。

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2006年

2006年1月31日放送「伊東家の食卓」で逆転玉子の作り方が改良版のストッキング利用として再度放映されています。

2006年2月3日に書かれたブログ。
390.逆転玉子 - 黒田の気ままなブログ(テーマ:おもしろい発想)
↓↓↓

 今までの裏ワザでは、生玉子に小さな穴を開け、そこに伸ばしたクリップを(先を45度くらいに曲げて)入れます。クリップを回し、中身を撹拌し、穴をテープで塞いだものをゆで玉子にするのです。これだと、完全な逆転玉子を作るのはちょっと確率が悪い。

そこで、新しい裏ワザ。
ストッキングの中に玉子を入れ、ブンブンゴマの要領で、玉子を回転させます。すると、途中で「ピチャ」という音が聞こえたら遠心力で黄身の幕が破れたということで、それをゆで玉子にすると、逆転玉子のできあがり。

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2006年8月26日「科学食育セミナー:親子で楽しむサイエンス・クッキング」で、攪拌にストッキングを使う方式が出ています。
http://homepage3.nifty.com/takakis2/sc-kaisai.htm

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テーマ
ストッキングと有精卵で「2006年 最新版:黄身返したまご」

内容
・手軽に入手できる無精卵で(ストッキング利用)
・2005年版に改良を重ねた決定版データ

サイエンス ポイント
・有精卵の卵黄膜は弱く、ストッキング利用の回転で簡単に黄身返る。
・卵黄膜が弱い有精卵をストッキングに入れ、「ぶんぶんコマ回し法」で黄身返し卵の成功率を高めた。回転毎に透過光検査を行い、卵黄膜がやぶれた時点を正確に見いだし、茹でると白身が残り、きれいな「黄身返し」となる。

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2009年

ストッキングで回す方法の改良版が公開されています。

2009年11月17日、クリップで穴を開ける方式が「スパイスTV どーも☆キニナル!」で「逆転たまご」として紹介されていたそうです。Yahoo!知恵袋より
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1433088069
↓↓↓

★秘伝『逆転タマゴ』の作り方
黒田が普段からだ~いすきなおでん鍋の具…それはタマゴ…
そこで江戸時代の料理本『万宝料理秘密箱』に記載されている黄身と白身が
逆転したタマゴ…逆転タマゴを作ってみることに!
知識のないクロダはエフシージー総合研究所の堀先生に作り方の指導を依頼!
力を合わせ見事逆転タマゴ作りに成功した。
その作り方は…コレだ!

<作り方>
1.生卵のお尻の部分に、画びょうや針のようなもので穴を開ける。
2.クリップを伸ばし、最後の部分は持ち手用に残す。
3.開けた穴から「2」を差込み、卵の中を2~3分かき混ぜる。
4.次に、卵の穴を押さえて2分ほど振る。
5.卵に開けた穴をテープでふさぐ。
6.ゆでるときは水からゆでる。
7.温度管理をしっかり!60度で5分、85度で10分、火を止めて鍋の中で5分。
8.ゆでている間は、卵を常に転がす。
9.冷水に取り、卵の薄皮を残すようにして殻をむく。
10.最後に薄皮をむいてできあがり!

ですよ!

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2010年

2010年5月18日にoza2159さんが動画を公開されています。



海外では、この手法が「白身と黄身が逆」ではなく「殻の中でスクランブルドエッグになる」として紹介され、
Scrambled Eggs - still in the Shell ! [archive]

2013年、懐中電灯でのチェックも省き、回すと殻の中でスクランブルドエッグになる、という動画が公開されて人気となっています。

白身と黄身が逆だというかつての秘伝を求める日本人と違って、回して茹でるとすげー、程度の内容のわかりやすさがポイントなようですね。

2014年
2014年、手軽に黄身と白身を逆転した茹で玉子を作る器具として、KickStarterで「The Golden Goose」が出資募集され、製品化されていました。
https://www.kickstarter.com/projects/ylinedesign/a-goose-that-lays-golden-eggs
http://www.kitchengoose.com/





Web上の資料を時系列に並べなおすの、どこかで自動化してくれないものかな。
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