あることで予想外の影響が出てしまうことにも、理屈が遠回りすぎてとても嘘臭いことにも、両方の意味で使います。
由来や語源はリンク先を見てもらうとして。
「風が吹く」と「桶屋が儲かる」の間は、こういう理屈になっています。
1. 気象条件・強風
→ A. 一定の確率で(でも間違いなく)、砂埃(すなぼこり)が混ざった風になる。
2. 砂埃入りの強風
→ B. 一定の確率で(でも間違いなく)、砂が人の目に入る。
3. 砂で目が傷つく
→ C. 一定の確率で(でも間違いなく)、化膿は悪化して、失明する。
4. 失明者の増加
→ D. 一定の確率で(でも間違いなく)、失明者は三味線(しゃみせん)弾き芸人になるしかないだろう。
5. 三味線の需要増
→ E. 一定の確率で(でも間違いなく)、三味線の必須素材『猫皮』価格が高騰する。
6. 猫皮の高騰
→ F. 一定の確率で(でも間違いなく)、人々は小遣い稼ぎに野良猫を狩るようになる。
7. 猫の減少
→ G. 一定の確率で(でも間違いなく)、捕食者がいなくなりネズミが大発生する。
8. ネズミ大発生
→ H. 一定の確率で(でも間違いなく)、木で作られている食品容器はネズミにかじられて侵入される。
9. 破損容器の増加
→ I. 一定の確率で(でも間違いなく)、、容器製造業・容器修理業は売り上げが拡大するはずだ。
古い時代の小噺(こばなし)では桶屋ではなく箱屋だったそうですが、最後にネズミがかじるものの違いだけで流れは同じです。
このショートコントが発生したころは、
『ああそうなれば100パーセント起きるよな』
という「あるある」集をつなぎ合わせて、
起きるはずのないバカ話を登場人物が信じてしまうのが笑いどころ。
目が見えなくなると、按摩師・琵琶法師・三味線弾きなどの専門業になるしかない、という時代背景についての知識は必要ですが、大体のところは今でも理解できます。
ただし。
砂が目に入ると、とうぜん失明するよな。
という部分だけ、現代的に見るとかなり奇妙なものです。
それだけ、医療技術の進歩は常識を変えているのですね。
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