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Betelgeuse's Diary

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勤勉で無能→除隊しろ(マンシュタイン)銃殺しろ(ゼークト)は捏造、仕事を任せるな(ハマーシュタイン)は記録あり、元ネタは大モルトケ?

2007/05/14 コメント欄参照。『ゼークト』も『マンシュタイン』もこの組織論の発言者ではないようです。

2011/04/01 上記のため、
旧タイトル: 勤勉&無能:マンシュタインが除隊しろと言った→ゼークトが銃殺しろと言ったに伝説化

新タイトル:勤勉で無能→除隊しろ(マンシュタイン)銃殺しろ(ゼークト)はどちらも捏造らしい。
と変更します。

2013/07/03 勤勉で無能→責任ある仕事を任せるな(ハマーシュタイン)、さらに元は大モルトケの発言?という本の情報がでてきました。タイトル直します。もう、ドイツの軍人だらけですね。


この内容で「マンシュタイン」「ゼークト」が現れる古い図書や論説を見かけたら、情報をお待ちしております。



ラブラブドキュンパックリコ - 「無能で勤勉な者は銃殺すべき」と最初に言った人は誰なのかを調べていたら、いつの間にか【「中国の兵法」で学ぶ上司の心構え】みたいな特集になってしまった
ゼークトではなく誰かなのか、の答えが出ていないようなので検索。

Googleで「無能 勤勉 ゼークト」

世界史系ジョーク(純正版)第25集それはゼークトじゃなくてマンシュタイン、「ドイツ将校団について」より。 「将校には4つのタイプがある。 第一に、怠惰で無能なタイプ。これは放っておいても害にはならない。 第二に、勤勉で有能なタイプ。 ...
academy4.2ch.net/test/read.cgi/whis/1147616533/799-899 - 43k - 補足結果 -


Googleで「ドイツ将校団について マンシュタイン」

Book & Media, Total Affair FAQフォン・マンシュタイン元帥の「ドイツ将校団について」より. 無能で勤勉なタイプが指導層に存在することは,国家の損失です. 「目に見えないけれど,時間とともに発生している損失」という意味の,「機会費用」という考え方が経済学にありますが,「 ...
mltr.e-city.tv/faq12e.html - 106k - キャッシュ - 関連ページ

http://mltr.e-city.tv/faq12e.html

 【質問】
 「無能な働き者」というのは誰が言い出した言葉なのか?

 【回答】
「将校には4つのタイプがある.
 第一に,怠惰で無能なタイプ.これは放っておいても害にはならない.
 第二に,勤勉で有能なタイプ.このタイプはどんな細かいことでもきちんと分析する優秀な参謀になる.
 第三に,勤勉で無能なタイプ.このタイプがいちばん始末に負えないので,即座に除隊を命じなければならない.
 第四に有能で怠惰なタイプ.このタイプを最高の位につけるのがよい.

 フォン・マンシュタイン元帥の「ドイツ将校団について」より.


誰が「ゼークト」「銃殺」説を唱えて広めたかはまた別の研究課題のようです。


NEW!! 2013-07-03 なんと、今度はハマーシュタインと大モルトケがこの関係の話をしていた、という本が紹介されていました。
『がんこなハマーシュタイン ヒトラーに屈しなかった将軍』を読む - 関内関外日記

 

「私はね、部下を4つのタイプに分けるんだ。利口な将校、勤勉な将校、馬鹿な将校、怠け者の将校、にね。たいていの場合、ふたつのタイプが組み合わさっている。まず、利口で勤勉ななやつ。これは参謀本部に必要だ。つぎは、馬鹿で怠け者。こいつが、どんな軍隊にも9割いて、決まりきった仕事にむいている。利口で怠け者というのが、トップのリーダーとして仕事をする資格がある。むずかしい決定をするとき、クリアな精神と強い神経をもっているからね。用心しなきゃならんのが、馬鹿で勤勉なやつだ。責任のある仕事を任せてはならない。どう転んでも災いしか引き起こさないだろうから」



 ちなみに、この格言は英訳され、イギリス陸海空軍の司令部、罰金バッキンガムのラティマー卿の屋敷とやらに飾られているのを、アメリカの将校が1942年10月に見て驚いたらしい。訳者によると、参謀総長の大先輩大モルトケの発言を下敷きにしているはずだ、とのことだ。


がんこなハマーシュタイン


Kurt von Hammerstein-Equord – Wikipedia

„Ich unterscheide vier Arten. Es gibt kluge, fleißige, dumme und faule Offiziere. Meist treffen zwei Eigenschaften zusammen. Die einen sind klug und fleißig, die müssen in den Generalstab. Die nächsten sind dumm und faul; sie machen in jeder Armee 90 % aus und sind für Routineaufgaben geeignet. Wer klug ist und gleichzeitig faul, qualifiziert sich für die höchsten Führungsaufgaben, denn er bringt die geistige Klarheit und die Nervenstärke für schwere Entscheidungen mit. Hüten muss man sich vor dem, der gleichzeitig dumm und fleißig ist; dem darf man keine Verantwortung übertragen, denn er wird immer nur Unheil anrichten.“


出典は Horst Poller: Bewältigte Vergangenheit. Das 20. Jahrhundert, erlebt, erlitten, gestaltet. Verlag Olzog, 2010, 432 S., ISBN 3-7892-8372-X となっています。







Twitterでこなたま氏が考察していました。
クルト・フォン・ハンマーシュタインエクヴォルト上級大将のお言葉 - Togetterまとめ[archive]













http://www3.atwiki.jp/works_petrowka/pages/29.html

企業の社長が「ワシなら役員はこうやって任命する」と言うのと同じで、だいぶ限定された範囲について語っているのでしょう。
「無能な怠け者が9割を占める」と書かれているとおり、残り1割の「普通じゃない奴ら」をいかに賢く使うかの手引きでもあり、
「軍人全てが対象のレッテル貼り」なんてケチな話ではなく「自分の部下を上手に管理するテクニック」だったわけです。
まさしく目から鱗。確かに、召集兵に「将軍が有能だと感じるレベルの働きっぷり」を期待するのは酷というものです。
一般人から軍人までと広い範囲で適用させても今ひとつ的を射ないこの名言が、
「職業軍人・将官・発言者は高級将官」という3点セットを前提にすれば、組織の人員管理を説いた地に足のつく言葉へと変化します。




つまり、ハンマーシュタインは将校たちを素晴らしい参謀、大胆なリーダー、定型業務向け凡人、真面目系クズと分類していて、もともとは大モルトケがこの趣旨をどこかで言っていて、日本ではいつからかマンシュタインやゼークトと誤認されたらしい。

ということで、「ゼークト」と「モルトケ」がかかわっている書籍というとモルトケ (1943年) (軍事文化叢書)


あとゼークト関連でありえるとすれば
一軍人の思想 (1940年) (岩波新書)


これらに何かヒントとなるものはあるのでしょうか。
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コメント

ほおー

なるほど。わざわざトラバで教えて頂きありがとうございます。

  • 2007/02/20(火) 23:25:33 |
  • URL |
  • Maybe-na #-
  • [ 編集 ]

ドイツ将校団について

ネットで検索していて発見いたしましたが、「ドイツ将校団について」という書籍はマンシュタインの著作にはありませんよ。これも、ゼークトの組織論とほぼ同じ傾向を持った捏造のたぐいです。マンシュタインのマトリクスというのも同じです。
ドイツの国会図書館の蔵書を見れば分かりますが、マンシュタインの著作は回想録と東部戦線に関するものが主流です。
ゼークトの組織論と同じく、権威づけのためでしょう。

http://dispatch.opac.d-nb.de/DB=4.1/REL?PPN=11857731X

あとは、この「組織論」にせよ「将校団について」にせよ、発言の元をたどることにはあまり意味はないと思います。おそらく、誰かが思いついた発言を脚色していったもので、出典がいい加減なのもそのためです。この手のものはアインシュタインの日本擁護論など枚挙にいとまがありませんよ。

  • 2007/05/13(日) 23:03:27 |
  • URL |
  • 北狐 #Rdt3XBbw
  • [ 編集 ]

ご指摘ありがとうございます。

この手のルーツをたどる意味はないとの話ですが、それには賛成できません。
元の記事の人がゼークト話を追って行っても、マンシュタイン話にたどりつかなかったのと同じく
また同じような話が再びどこかで話題になるはずだからです。
ネット上では噂のかたちでしかありませんが、おそらくビジネス書か経営者の著書に引用を繰り返して載せられているはずです。
ここの記事は訂正しておきますので、少なくともゼークトとマンシュタインの名前での流布は減らせるはずです。
訂正するまで誤情報の発信源になってしまうのは確かですが、書籍と違い元記事への追加が可能なメディアですから、最終的には役に立つものだと考えています。

  • 2007/05/13(日) 23:34:43 |
  • URL |
  • Betelgeuse #mQop/nM.
  • [ 編集 ]

早速お返事いただき、誠にありがとうございます。確かに仰るとおりですね。ゼークトとマンシュタインがこの発言を行ったのではないということは十分ここで証明できますね。

検索して分かりましたが、裏もとらずに恐ろしいほどこの話を吹聴している方が多く、驚きました。こういうことがネットの恐ろしさなのでしょうね。

そのことから考えてみると、ここでのやりとりは大きな効果があるかもしれません。もし、私で分かることがあれば何でもいたしますよ。たとえば、私は邦訳で出ているゼークトの著書は全て持っておりますし、全て読破しておりますし、いろいろと協力できるかと存じます。

  • 2007/05/13(日) 23:50:03 |
  • URL |
  • 北狐 #JalddpaA
  • [ 編集 ]

私のサイトにおいては、これ以上のことはできないと思います。

あえて挙げるならば、ご自身のブログで読まれた著書名を列記して『この中には組織論を思わせる記載はなかった』と記し、組織論を引き合いに出しているブログへトラックバックを送ることかと思います。
完全に無いことを証明するのはやっかいですので、なかったと分かっているものを挙げていくほうが堅実です。

  • 2007/05/14(月) 00:17:14 |
  • URL |
  • Betelgeuse #mQop/nM.
  • [ 編集 ]

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