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Betelgeuse's Diary

あまりにも謎すぎる「高音質microSD」という言葉

ついにソニーもオーディオオカルトの世界へ踏み入れるのか?という話がやってきました。
それ以前に「micoroSDによって音が違う」と事実として語る人がいることに驚きました。

「私はこう感じた」と「事実として複数の人間が思い込みなしで差を感じた」の違いを語るには、二重盲検の実験結果が必要でしょう。

(追記) ソニーの主張は、外部メモリはノイズ発生源である、高価でノイズを軽減した外部メモリを提供する、ということのようです。
いいたい理屈は分かりましたが、そうなると音楽プレーヤー製品としてベストな状態で聴きたいなら外部メモリを使うな、とウォークマン製品の特徴として記載されるべきだと思います。

注目を集めていたのはこの記事。
【本田雅一のAVTrends】新ウォークマン「NW-ZX2」の音質をCES会場でチェック - AV Watch[archive]

ZX2はZX1に寄せられた意見を反映してか、いくつかの仕様変更が施されている。

 たとえば128GBの内蔵メモリに変化はないが、microSDスロットが追加された。現在、最大で128GBのmicroSDカードが存在するため、比較的安価に内蔵メモリ容量のアップグレードを行なえることになる。ソニーからは再生音質を重視した高音質版のmicroSDカードも発売される(ただし、こちらはまだ話で出ていただけなので、詳細は不明だ)。もちろん、通常のmicroSDカードも使える。


ソニーが変なのかと思いましたが、筆者自身がmicroSDによる音の差を確信されているそうです。







「高音質版のmicroSDカード」なる謎の単語にみな驚愕。























こういうのは、ある程度の人数の人々に実施者にも分からなくしたメーカー不詳のmicroSDを渡して「音の違いを教えてください」とやってアンケート結果に有意差が出た、という土台をつくってから話を進めてほしいものです。



ソニーは果たして「高音質microSD」という驚愕の商品を出してくるのか。
それにデータとしての裏付けをするつもりなのか。
実に楽しみです。


2015年2月19日、続報がありました。
ソニー、“音質にこだわった”microSDカード ~技術面と品質管理からアプローチ - PC Watch[archive]

同社の測定によると、従来品と比較して、データ読み出し時に発生する電気的なノイズの低減に成功。これにより再生機器の部品や回路に悪影響を与えるノイズを減らし、最終的に音質向上に効果が認められたという。


本製品を使うことで、音源ファイルが本来持っている「スムーズな音の繋がり」、「澄んだ音場の広がり」、「1音1音の粒立ちの良さ」、「みずみずしさ」を再現できるとしている。


正直ピュアオーディオの世界は主観的であり、プラシーボ効果が大いに働くと筆者は思っているのだが、microSDから発せられるノイズが減っているだけでなく、高速性ばりに振ったパラメータではないためアクセス時の電源への影響が少なく、その電源の安定化が最終的に出力する音に影響する、などと技術的に説明されれば、確かにPC Watchの人間としても納得せざる得ない。



ソニー、音質にこだわったmicroSDXCカード。「ハイレゾウォークマンに最適」 - AV Watch[archive]

具体的には、カードからファイルを読み出す際に発生する、微弱な電気的ノイズに着目。読み出す際に使う電源は、当然ポータブルプレーヤーの電源が使われるが、カードに採用されているメモリコントローラーなどのパーツによっては、電気を多く消費したり、安定度が低いといった“大飯ぐらい”のカードになる事があり、プレーヤー側の電源がそれに揺さぶられるような形になり、電気的なノイズが増加するという。


静かな環境下で聴き比べれば、大半の人が瞬時にわかるレベルの違いがある。個人的には、オーディオ機器の電源ケーブルを交換した時の変化に近いものを感じた。また、他社のハイレゾプレーヤーである「AK240」でもカードを差し替えて試したが、同傾向の音の変化を実感できた。

 なお、「microSDからのデータを読み出す際のノイズ」を低減したとのことだが、内蔵メモリに保存した場合とはどちらが良いのだろうか? ソニーによればウォークマンの場合、内蔵メモリと一般的なmicroSDを比較すると、内蔵メモリから再生した方がノイズの発生は少なく、音質面では有利。しかし、「SR-64HXA」と比べた場合は差が縮まり、「楽曲のジャンルや嗜好によってはSR-64HXAの方が好ましいと感じるケースもある」という。




ソニーの主張のように、microSDはポータブルオーディオにとってノイズ源でしかないとすると。
データは必ず内蔵メモリへコピーしてmicroSDを使わないだけで最良の条件で曲を聞けることになりますね。
つまり「低ノイズで高音質」をうたうmicroSDカードは、他よりはマシという部分で売る商品のようです。



















【藤本健のDigital Audio Laboratory】第626回:ソニー“高音質”microSDカード開発者に質問をぶつけた - AV Watch[archive]

「バッファを溜めるとmicroSDの影響はないのでは? 」への回答
――最後にもう一つウォークマンの設計についておうかがいしたいのですが、おそらくオーディオのデータはメモリーメディアから先読みしてバッファに溜めてから再生していますよね? このバッファサイズが大きければ、microSDカードの動作も影響なくなるように思いますが、その辺はどうでしょうか?

佐藤:確かにバッファは置いていますが、コンシューマ機器ですので、それほど大きなサイズではありません。音が途切れたりすることのないよう、ある程度余裕は持たせていますが、それでも1曲丸ごと読み込んでしまうような容量はありません。また、読み終わったらすぐに電源が切れるわけでもないので、どうしてもここからの電磁波の影響は出てしまうのだと思います。


佐藤:これは当時の試作機であった、ウォークマンNW-ZX2やNW-A10シリーズを使って行なっています。このいずれの機器でもメディアを変えると音として似た傾向がありました。


(太字は引用者)

ウォークマンNW-ZX2[archive]、「NW-ZX2は、ハイレゾ対応プレーヤーとして、そしてウォークマンのフラッグシップモデルとして、お持ちの音源を存分に楽しむための高音質を徹底的に追求しました」と記載されているモデルで、実はこの部分は「徹底的」では無かったとソニー内部から言われています。

SDカードで音質が変わる?誰もが効果を疑う ソニーの“高音質”SDXCカードの効果をガチで検証 - 週アスPLUS[archive]
記事はとても残念すぎる内容でしたが、これのFacebookコメントに加藤 晃生氏の素晴らしいコメントがありました。
↓↓↓

ハイエンドオーディオ業界に二重盲検法を要求することは、業界を潰せということにほぼほぼ等しいので、グッと我慢するのが大人だと思います。

オカルトオーディオだってそれで少なくない人間が金余りの高齢者からキャッシュを流してもらって生計を立てているんだし、オカルトオーディオで健康を害する心配も無いので、売り手よし買い手よし世間よしの三方良しという、素晴らしい産業だと思います。

本当に。

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