PE2HO

Betelgeuse's Diary

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小説、ライトノベルの【書き出し】【最後の一文】を眺める

本の書き出しと〆はどう揃えてくるのか、外してくるのか、関係がないのか。
透明ブックケースに納まった文庫本を片付けていたら、気になりました。
数ケース分から各著者ひとつぐらいづつ引用してみる。電撃文庫多め。

書名はあえて伏せました。Amazonへリンクしています。



1.
そこは、漆黒の世界であった。
真っ青な空が、どこまでも高く澄み渡っていた。


2.
その夜、鳩田亜子は困っていた。
誰にいうとでもなしに呟いた。


3.
この町に住む人々は、中心地で大きく蛇行するテムズの流れを境界線として、二つの階層に分かれている。
クーデルカを乗せた馬は、緩やかに歩き始めた。


4.
そのものは、長い眠りから醒めた。
こうして原初の神は死に、あらたなる時代が始まった──。


5.
夢の中では、沙也はいつも六つだった。
「ところで、はじめてきくが、祝言とはなんのことだろう」


6.
子供の頃は、勇者になりたかった。
その空の片隅では今日もまた、悲鳴を聞いた黒い影が世界の何処かへ飛んでいく──。


7.
──その正体は、銀河の各国市民を平和に治めるべき公権力が、その使命を忘れて悪と癒着し、堕落と腐敗によって頻発した非道な犯罪行為に対抗して、星間社会の安全を守り、損害を回収して弱者を救済するために、勇気ある市民が秘密裏に組織した武装ボランティア集団であるといわれている。
レイティアは答え、いきいきと、濡れた滑走路を走っていった。


8.
一九六七年といえばジェミニ計画が一段落した翌年で、まだアポロも月に着陸していなかった。
だが、彼女の次の来訪が、そう遠い先ではないことを、輝良は予感として感じていた。


9.
その夜の始まりには、地図はまだ空白で、約束された流血沙汰は、ひとつだけしかなかった。
だが、約一か月後に公式発表された結論としては、対象の射殺を意図してなされたものではなかったこと(右肩を狙った狙撃であった)、事態の緊急度、人質の生命の安全確保等の状況に鑑み、この発砲は現場の警察官として止むを得ないものであり、妥当な処置であったと認められ、処分はなされなかった。


10.
積層都市<ケイオス・ヘキサ>A層中層。
いつまでも、あがき続ける。


11.
短く、だが豊かに。
な~んつってな!CONGRATULATIONS!!


12.
遠い昔、老人は〝龍〟を見たことがある。
六牙が正体を現すときが、娘との別れのときだ。


13.
「いいか、気休めは言わん。
終わりの先には、未確定の未来だけがある。


14.
マリアは木立の中を縫うように飛んだ。
クリームヒルトはその姉の顔を思い出そうとした──しかし、その面影はおぼろで、遠い幻のようだった。


15.
背中を狙われている仲間を突き飛ばした次の瞬間、肩口に激しい衝撃が走った。
仲間たちの待つ戦場に。


16.
広がっていたのは、壮絶な光景だった。
瞳からこぼれ落ちる涙が、どうしようもなく暖かかった。


17.
「また、お前か……」
相変わらず仕事にありつけず、今も<妖精のとまり木>亭に無銭宿泊中の身である。


18.
あるモーテルの廃墟で彼女と出会った。
君たち二人から新世界が始まるのだから。


19.
戦闘開始から十分間、兵士は恐怖に溺れる。
出会ったばかりのあの人が入れてくれた最後のコーヒーを、懐かしさと悲しさを同時にもたらす香りを、青緑色をしたカビのコロニーが浮かんだ液体を、ぼくは、そっと飲みほした。


20.
神殿の中央に、白い円柱に囲まれ、澄み渡った夏空に豊かに枝を広げる一本の樹木がある。
二人は、顔を見合わせて、笑い出した。


21.
眼下に果てしなく広がる大平原。
白いヒトは、いつまでもツバメのあとを追い続けた。


22.
闇の中で木々が騒々と薙ぐと、ミミズクの心も粟立つような気がした。
夢かも知れないな、とミミズクは思った。


23.
ここにロボットの残骸がある。
だって、あの雨の日に、大好きな博士と出会えたんですから。


24.
式典は長く続いていた。
赤い糸を見つけた幸せな少女のように──


25.
「始まる」と「終わる」。
いつかどこかで誰かと、心を交わすときが来るまで。


26.
毬井ゆかりは、ニンゲンがロボットに見える。
──なんだかとても、恥ずかしくなってしまった。


27.
気がつくと、いきなり異世界だった。
──そして、エリは帰って来た。


28.
この世には、うんざりすることが多すぎる。
「ねえ、次は誰の人生で遊ぶ?」


29.
十月四日早朝、鳥取県境港市、蜷山の中腹で少女のバラバラ遺体が発見された。

あたしの魂は、それを知っている。


30.
この村では、見事に実った麦穂が風に揺られることを狼が走るという。
即ち、狼と香辛料の二人旅が。


31.
朝の七時ちょうどに、目覚ましのベルは鳴った。
「買ってから言え」


32.
天井が、ぐるぐると回る。
でも、三十路にさしかからないうちにね」


33.
舞扇をかさねたような七層の天守閣を背景に、二人の男は、じっと相対していた。
足につかんだ巻物に、甲賀伊賀の精鋭二十人の名は、すべてなかった。


34.
氏家勘兵衛。
中間の亡骸は懇ろに夢妙憧寺に葬られた。


35.
シマリスのグリックは、コトコトと音をたてて応接間の床を走りまわっていたが、ふいにピアノのレースカバーにとびうつると、するするとピアノの上にのぼり、しっぽをふくらませて、ひょいと二メートルばかり前においてある長いすにとびおりた。
長い、重苦しい冬が、本格的にはじまったのだった。


36.
『かぶき者』はまた『傾き者』、『傾奇者』とも書く。
生きるまでいきたらば、死ぬるでもあらうかとおもふ』


37.
ピーターはどうも自分は事故にあって、ひどい怪我をしたのにちがいないと思った。
そしてピーターは自分のベッドのまわりに集まっている、すべての人たちの顔を見上げて、にっこり笑った。


38.
銀の月が、雲を銀に染めている。
どこまでも青く広がり、旅立つ若者たちを、歓迎していた。


39.
その男は血走った目で、じっとそれを見つめていた。
本当の、心からの笑顔を……」


40.
少女は暗闇の中を一人、手探りで先へと進んでいた。
遠い昔に語られた異国の偉人の言葉に思いを馳せ、青は静かに瞳を閉じた。


41.
世界中央に位置する黄海。
台輔之を迎えて約し、蔡晶、神籍に入りて供王を践祚す。


42.
〝──目覚めよ。〟
──彼らの運命と交わる自分たちの行く末を、ハルヒロは知るよしもない。



書名を伏せるまでもないのがいくつかありますね…。わかりやすい。


・開始も終了も風景で
・土地や歴史の描写から始めて、文書の引用でシメる
・謎の光景からスタート、人物関係でエンド
などと分類できそうです。


開始と終了は揃える意図で設計してあったり、まったく関係がなかったり。
書く人それぞれです。


2つの文の意味がなんとなくつながってしまうと、面白い。
関連記事
スポンサーサイト

テーマ:小説 - ジャンル:小説・文学



コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://parasiteeve2.blog65.fc2.com/tb.php/1027-a06301d4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。